シアトルの自閉症兄弟Max & Masonの成長記録

十数年の記録を順に載せていきます。最古記事(1)【ママ、マックス自閉症なの・・」から読んで頂けたら嬉しいです

29.2011年 厳しいローリー先生

 

2011年

マックス9歳メイソン7歳になった。

 

今日も楽しそうに迎えのスクールバスを待つ二人。

 

アメリカ映画によく出てくるあの黄色いちょっと古めかしいバスが

 

ガタゴト二人を迎えにやってきた

f:id:sutekilifego:20190827042842j:plain
f:id:sutekilifego:20191003114637j:plain

 

Good Morning! Max.  Good Morning! Mason

 

運転手さんはかなり年配の太っちょのおばさんだ。

 

バスの中には特別学級に通う子供が4〜5人乗っている。

 

メイソンは必ずバスの中で一番身体が不自由で動けない女の子の隣に座り

 

その子の靴が脱げると履かせてあげたりいろいろお世話をしながら

 

乗っているらしい。

 

学校は家から5分位の所にあるが30分位かけて子供達を順番に迎えに行く。

 

小学校は遠くにはカスケイド山脈を臨み新しい校舎と

 

広々とした校庭があり素晴らしい環境にある。

 

そこは普通の小学校であり障害者クラスがひとクラスだけある。

 

身体の不自由な子やダウン症の子供などいろいろな障害を抱えている

 

子供が123人通っている。どういう訳か自閉症の子供は

 

マックスとメイソンだけだ。

 

近所にも何人か自閉症の子供がいるが車で15分位のところにある

 

古い街の小学校に通っている。

 

障害者クラス担当はローリー先生一人であり卒業まで替らない。

 

このローリー先生はアメリカ人にしては全く化粧もせずオシャレもせず

 

笑顔もなくひと目見てなんだか嫌な予感・・・

 

残念ながらその予感が的中してしまう。

 

障害者クラスを受け持つ位だから心優しい先生なのだろうが

 

学校が始まるとすぐに「あれっ 何だろう?」と?

 

アメリカでは学費は無料だが学年のはじめに学校から新学年に必要な

 

学用品(ファイル、ノート、鉛筆類、 クレヨン、消しゴム、のりなど)や

 

日用品(ティッシュボックス、スナック菓子)などのリストがメールで届く。

 

新学期が始まるまでにそれぞれが学校に届けにいく。

 

8月の中旬になると生活雑貨文具のコーナーはお母さんと一緒に

 

リスト片手に学用品を買う子供達であふれている。

 

ローリー先生は厳しいので中身は変わらずともローリー先生指定のブランドでないと

 

メールがきて買い直しをさせられる。

 

学年はじめには教室の入り口の壁一面にその年のテーマに添った生徒の

 

大きな顔写真が貼られクラス全員の顔がわかるようになっている。

 

それらは各自が作って年度初めに持っていく。

f:id:sutekilifego:20200921155720j:plain
f:id:sutekilifego:20200921154554j:plain
f:id:sutekilifego:20200921155624j:plain
f:id:sutekilifego:20200921155554j:plain

ダディの作品

 

結構な仕事になり毎年我が家のダディは張り切って作っている。

 

一昨年は海がテーマだったのでメイソンはサーファーになった。

 

アロハシャツを着てカッコイイ サーファーだ。

 

昨年は農場がテーマだったのでメイソンはヒヨコになった。

 

ダディが黄色い羽根をたくさんつけてメイソン顔の

 

可愛いひよこを作ってくれた。(残念ながらひよこは写真をとらなかた)

 

よろこんで学校へ持っていったらなんとその日に持って帰ってきた。                      

 

What's wrong ?  

農場にはヒヨコもいるよ!           

 ローリー先生からのメールにはテーマは農場なので農夫を作って下さい」とのこと!

 

そこでまたダディはチェックのシャツとジーンズのつなぎを着た

 

農夫を頑張って作ってくれた。

 

全長5060cm位あるから結構な作業になるがローリー先生には関係無いらしい

 

残念ながらダディの傑作ひよこさんの写真をとらなかった。  

 

障害者クラスの子供達はいろいろなレベルの障害の子供がおり

 

レベルによりそれぞれが教科ごとに教室を移動する。

 

マックスは障害者クラスで勉強していることがほとんどだ。

 

メイソンはコミュニケーション能力に問題があるが能力的には

 

かなり普通の子供に近いのでリソース ルームというところで勉強することが多い。

 

リソースルームで勉強する子供たちはメイソンのような子供や

 

普通の子供でも少し勉強に問題のある子供がそこで学んでいる。

 

マックスは音楽やコンピュータは普通のクラスの子供たちと一緒に楽しんでいる。

 

メイソンは算数も普通クラスで学んでいる。

 

マミー、ダディとしてはメイソンは出来るだけ多くの教科を普通のクラスで

 

学ばせたいと望んでいるが、それがなかなか難しい。

 

メイソンはコミュニケーション能力に問題があるため先生の話を全て

 

すぐに理解するのが難しい。

 

理解させるのにはコツが必要なのだ。

 

慣れているABAセラピストをしばらくの間、学校にメイソンのヘルプとして派遣したい

 

とローリー先生にお願いしたが却下されてしまう。

 

今、何を勉強しているのか?

 

どういうところが問題か?

 

普通クラスの先生と連絡が取りたいとおねがいするとそれも却下。

 

普通クラスの先生と連絡が取りたかったらすべてローリー先生を

 

通さないとだめだという。

 

たくさんの自閉症の子供をみているセラピストさんもローリー先生の対応には

 

首をかしげるばかり

 

どこの学校も親がセラピストを自分の子供のヘルプとして派遣することは

 

とても助かると喜ばれているとのことだ。

 

しかもその学校でマックスとメイソンが初めての自閉症の子供であり

 

ローリー先生も自閉症の子供を初めて受け持ったのであれば

 

自閉症の子供の教え方扱い方のこつを学ぶのに良い機会だと思うのだが    

 

それでもマックスとメイソンは学校が大好きだ!