シアトルの自閉症兄弟Max & Masonの成長記録

十数年の記録を順に載せていきます。最古記事(1)【ママ、マックス自閉症なの・・」から読んで頂けたら嬉しいです

5. 2005年 CFGFダイエット

2005年

マックスは、生まれた時から偏食で離乳食はほとんど嫌がって食べなかった。

 

3歳までは、キッシュ、ポップコーン、クラッカーと牛乳を飲んでいたが、

 

小麦粉と乳製品の摂取を断つCFGFダイエットという食事療法をはじめることにした。

 

小麦粉に含まれるグルテンと乳製品に含まれるカゼインを断つダイエット法である。

 

ABAなど教育的アプローチを数カ月続けているうちに自閉症の子供を持つ親やインター

 

ネットなどから様々な情報がはいってくるようになる。

 

マックスの便は、柔らかく独特の臭いがするが、

 

それは腸の中のイースト菌が関係しているらしい。

 

ほとんどの自閉症の子供は、極端に腸の中の善玉バクテリアが少ないため

 

イースト菌が繁殖して腸に穴をあけ、そこから小麦粉に含まれる

 

グルテンや乳製品に含まれるカゼインが漏れて毒素を作りだし

 

血液中に入り込み脳に送られ蓄積し自閉症の様々な症状の原因になる

 

ということらしい。

 

「このダイエットを始めて数日で言葉がものすごく出てきた」とか「ハイパーがなくな

 

り多動が改善した」などという事例がインターネットなどにあふれている。

 

これらを読んだらやはり試さずにはいられない。

 

もともと口にできるものが極端に少ないマックスには、

 

かわいそうだがダイエットをはじめることにした。

 

口にできるのはグルテンの入っていないクラッカーと自家製ケーキ、

 

ライスミルク、それとぶどう、日本の梨、冷たい緑茶、ほうじ茶だけだ。

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 (マックスの朝食クラッカーと自家製

もともとジュース類はいっさい飲まない。

 

ライスミルクプロテインとビタミンの粉を混ぜて、

 

必要最小限の栄養素をどうにか摂取させている。

 

しかもマックスはまだコップが使えず生まれた時から

 

同じ形の哺乳瓶を使用している。

 

3歳になるとプレスクールにいくのに哺乳瓶では、

 

恥ずかしい(本人は全く気にしていないけど)と、

 

哺乳瓶をやめさせようといろいろと試したがどうしても

 

哺乳瓶が手放せない。

 

3歳の夏、まづプラスチックのカップに哺乳瓶のような吸い口のついている

 

シッピーカップに替えることに決めた

 

哺乳瓶を隠し、そのカップで飲まそうとしたが、

 

どうしても口をつけず、真夏だというのに結局2日間何も飲まずに過ごした。

 

仕方なしに哺乳瓶に戻そうとあきらめかけたら幸いにも

 

マックスがあきらめてくれてシッピーカップで飲み始めた。

 

自閉症の子供は、こだわりが強く新しいものを拒否する傾向がある。

 

特にマックスの場合は、哺乳瓶の他に靴のこだわりが強く

 

新しいデザインの靴は嫌がり履かない。

 

いつもマミーは、マックスのために同じ靴を何足も買っておく。

 

CFGFダイエットと並行してバイオメディカル療法もはじめる。

 

血液検査、尿検査、毛髪ミネラル検査などのあらゆる検査の結果、

 

マックスも多くの自閉症児と同じように水銀、鉛など重金属が

 

身体にかなり蓄積しているという結果がでた。

 

自閉症児はどうも重金属を解毒する機能が著しく弱く

 

重金属が体内に蓄積してしまい、これが脳の中枢神経を冒す

 

ということらしい・・・むずかしいね...

 

水銀を体内から排出するためにキレーションと呼ばれる治療も始めた。

 

同時にサプリメント(西洋漢方薬)の服用をはじめる。

 

 

GFCFダイエットで乳製品の摂取をしていないので

 

カルシューム不足となりやすいのでカルシューム、

 

不足すると聴覚過敏や多動の原因になるマグネシューム、

 

自閉症独特の手をひらひらさせたりするスティミングには

 

魚のオイルからできているオメガ3、

 

そしてビタミンB12、B6、Cなどたくさんの種類の

 

サプリメントを毎日服用させている。嫌がるマックスを

 

無理やり抑えつけて口に押し込んで飲ませる。

 

親にとってもマックスにとってもつらい作業のひとつであるが、

 

「とにかく治すために飲ませなければ・・・」

 

少しでも良くなることを願いながら心を鬼にして飲ませ続ける。

 

(7歳と5歳になった今では、決しておいしいと言えない何種類もの薬を嫌がらずに自分

から口をあけて飲んでくれる)