シアトルの自閉症兄弟Max & Masonの成長記録

十数年の記録を順に載せていきます。最古記事(1)【ママ、マックス自閉症なの・・」から読んで頂けたら嬉しいです

56.2014年 漢方薬に出会う

ガンガンやり出した頃からマミーは一生懸命インターネットで情報収集を始めた。

 

日本のドクターのサイトに漢方薬を飲ますとかなり落ち着くようになる

 

という事例をみつけた。

 

こだわりが半減し癇癪を起こすことも減少し自閉症の症状がやわらいだらしい。

 

「抑肝散」と言われる漢方でいわゆる昔からの漢方の基本で身体全般に効果がある。

 

早速、漢方薬の成分を調べてシアトルの中国漢方のドクターのところに連れて行き

 

マックスの症状に合わせて調合していただく。

 

先生曰く「これは苦くて大人でも飲むのが大変ですよ」と言われた。

 

そしてマックスは「舌が赤く肝臓がすごく熱を持っている。

 

喉と胸も腫れていて酸素が頭にうまく流れていない」とのことだった。

 

身体は熱などないのだが身体の内側の内臓に熱がこもっているということだそうだ。

 

肝臓が熱を持っていると癇癪を起こすとのこと

 

今までは自閉症は治らない病気であり原因もわからず治療法もなく

 

手探りで治療法を求めていたが、漢方医から初めて症状の原因のひとつを示され、

 

初めて「そうなんだ!」と納得できた。

 

それからマミーは漢方を一生懸命 勉強した。

 

それ以来、我が家では週に一度、家中に漢方の香りが溢れるようになる。

 

生姜やゴボウなどの見慣れたものもはいっている

 

マックスは自分でも治したいと思っているのか大人が苦くて飲めない漢方薬

 

文句も言わず身震いしながら14歳になる今も朝晩飲んでくれる。

 

「マックスはえらいね〜」

 

飲み始めて10日位経つとガンガンがほとんどなくなった。

 

「ヤッタ〜!」

 

「漢方はやっぱり効くんだ!」

 

マミーもダディもどれだけホッとしたことか…

 

いつまでも平和が続くことを祈らずにはいられない。

 

自閉症の子供は小さい時から突然、奇声を発したり癇癪を起こす子供が多いが

 

大抵の親は困り果てて西洋医学に頼る。

 

医者は精神安定剤の様な薬を処方する。

 

が、飲み続けるうちにあまり効かなくなり薬の種類がだんだん多くなり

 

強い薬になってくる。

大きくなるにつれ色々と症状も変化してくるので薬の数も増えるばかりで結局 、

 

薬漬の様になり活発さに欠け何となくボーとしている子供になってしまう気がする。

 

幸いマックスは奇声を発したり癇癪を起こすこともほとんどなく10歳位から自傷行為

 

でガンガン始まってからは漢方薬だけを飲ませていたので普段は表情豊かで生き生きと

 

した顔をしている。

 

そしてマミーとダディはマックスの為にあらゆることをトライした。

 

心穏やかになれる趣味を持たそうとピアノのレッスンを受け、

 

ダディのいる時は一緒にジムに連れて行き長期でダディがいない時は

 

高校生の近所のお兄さんにアルバイトをお願いしてマックスとジムに

 

同伴してもらい時にはバスケットを教えてもらい

 

出来るだけ身体を動かすことに努めた。

 

マミーもせっせとローラースケートやジャンピング、水泳などに連れて行き

 

汗をかき代謝を良くする事に努めた。

 

これらのことはやはり大事なことだと思う。

 

それでもやはりまたガンガンは始まってしまった。

 

考えられることは全てマックスの為にやっているのにどうしてだろう・・・・

 

11歳から13歳半までは原因もわからぬままに壁はぼこぼこになり

 

ドアは壊されダディとマミーにとって本当に大変な3年間だった。

 

特にダディが出張ばかりでいない事が多いのでマミーにとっては24時間365日気が

 

休まることがない。

 

毎日いつ豹変するかわからないマックスが頭から離れず

 

神経をすり減らして生活していた。

ダディもマミーもマックスが喜ぶことをたくさんしていた。

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