シアトルの自閉症兄弟Max & Masonの成長記録

十数年の記録を順に載せていきます。最古記事(1)【ママ、マックス自閉症なの・・」から読んで頂けたら嬉しいです

3.2005年 教材作りはマミーの仕事

 

2005年春

一回2時間のセラピーを毎日行うためには、マックスが興味を持ちそうで

 

セラピーに使えそうなおもちゃ、シール、ゲームなどを

 

常に集めておかなければならない。

 

セラピールームと呼ぶ部屋にマックスとセラピストの二人で

 

2時間月曜日から土曜日までほとんど毎日である。

 

入りたくないと泣くマックスが、喜んではいるような仕掛けを

 

常に考えておかなければならない。

 

勉強し易いようにカードをパウチで作り工夫して教材をつくる。

 

マックスは手先の力が弱くエンピツも良く握れない。

 

手先の訓練のためにひも通し、ボタン止め、ファスナー止め、

 

ホック止めなど練習用教材の準備などすべて親の仕事である。

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ボタン止めファスナー練習用手作り教材

 

ABAのコンサルティング会社のプログラムマネージャが

 

マックスに合うプログラムを作成し、家族がそれに合う教材をつくる。

 

それを使ってセラピストがプログラムに沿ってセラピーを行う。

 

そして結果を毎日詳細に記録して1か月に一度チームミーティングを開いて

 

翌月のプログラムを作成し実施していく。

 

親の負担も大変なものであるが、そんなことは言っていられない。

 

一日も早く言葉がでてくることを願い必死で工夫し作り続ける。

 

セラピーを初めてから数か月が過ぎるとマックスは、

 

大分「アイコンタクト」ができるようになり、

 

ポインティングもどうやら形になってきた。

 

日常の生活のなかで「サンキューは?」「オープン プリーズは?」と促すと

 

「オーピン」「ピリーズ」と答えることが出来るようになる。

 

これだけでも大変な進歩であるが、一向に自らの発話はない。

  

しかしセラピーでは、かなりの数のカードを答えられるようになったが、

 

日常のなかでは、「マミー」も「ダディ」も全くでてこない。

 

写真では、マミーもダディも言えるのに

 

自ら呼びかけることはまだ出来ない。