66. 恐怖の思春期
マックスも13歳を過ぎる頃から身体が少しずつ大人に変化してくる。
ダディはマックスとメイソンに「男の子の身体の変化」
「女の子と男の子の違い」を絵を見せて説明する。
心の変化もマックスが理解できるように分かりやすく説明する。
「女の子のそばにいるとちょっと変な気持ちになることもあるかもしれない・・
でもそれは普通のことなんだよ。
マックスがちょっとずつ大人になっていくということなんだよ。
でもルールがあるんだよ。変な気持ちになっても女の子にハグしたり
キスしたりしたら絶対だめだよ。ハグとかキスはファミリーだけだよ」
と一生懸命説明する・・・(わかったかなぁ・・・むずかしいね・・)
ダディもマミーも一番恐れるのは、マックスがそんなに良く知らない女の子に家族と同じようにハグをしようとすることだ。
マックスにとっては挨拶のようなことでも突然親しくもない大人のような男の子に
ハグをされたら女の子は悲鳴あげる。
女の子がマックスの側で悲鳴をあげたらマックスは言葉で説明出来ない分
驚いてパニックになるのは目に見えている。
マックスは14歳になった今年の夏はぐんと身長が伸びて178cmもある。
ダディが「マックスが二階から降りて来たら背がまた伸びていた」
とか冗談を言うくらい日増しに成長している。
こんな大きな男の子がパニックを起こしたら飛んできた警察に
すぐにとり押さえられてしまう。
押さえられたらマックスは話すことも出来ないし訳わからずわめき
がむしゃらに相手につかみかかろうとするだろう。
そしたら警官はどうするだろう。考えただけでも恐ろしい。
アメリカでも実際に事件が起こり警察官に射殺された少年が実は自閉症だったという話はたまに聞く。
思春期はいろいろなことが起こると思うのでどういう風に
マックスに理解させるかが非常に難しくかつ重大だ。
メイソンは幸い普通の子供ととそんなに変わらず話せば
すぐに理解するのであまり心配していないが、
しかし小さい頃から女の子の好みはハッキ リしていた。
スマートで髪の長いかわいいチアガールタイプが好きで公園でも
タイプの女の子がいるとチラチラ見てすぐに隣のブランコに乗ったりする。
夏のキャンプのスタッフの中にタイプのかわいいお姉さんがいると
すぐに名前を呼んで手をつないでいる。
女の子の好みがハッキリしているし
積極的なのでメイソンも心配だ・・
ダディもマミーも子供が大きくなるにつれてますます気が休まらない・・・