シアトルの自閉症兄弟Max & Masonの成長記録

十数年の記録を順に載せていきます。最古記事(1)【ママ、マックス自閉症なの・・」から読んで頂けたら嬉しいです

70. 2017年お引越し 成長記終わり~青春記はじめま~す! 

青春記のリンク先です

Max & Masonの青春記

 

生まれ育った一戸建てのお家からコンドミニアムに引越しをすることになった。

 

マックスは9月から高校生になるしメイソンは中学生だ。

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新しいうちでマックスとメイソン

 

マミーは小学校も中学校も決める時は慎重だ。

 

もちろん直接 学校に行き先生ともお話をして学校を決めてきた。

 

その結果、小学校では自閉症の生徒はマックスとメイソンだけだった。

 

高校はいろいろと調べた結果、家から通える高校はいろいろと納得が

 

いかないことが多くとてもマックスを通わせる気持ちになれなかった。

 

となりの学区は良い公立高校があり障害者にも手厚い制度があることを

 

知り引越しを決意した(結果的に、これが大正解だった!!

 

引越しといっても家から車で15分位の場所にあるアパートで

 

いつも買い物やピアノのレッスンのすぐ近くなのでより便利なところになる。

 

家を売るためにマミーは毎日家をクリーニング。

 

ペンキ塗りはメイソンが得意でマミーは大助かりだった。

 

特にダディはほとんど出張で不在のなかでの引越しだったから尚更だ。

 

マミーはとてもきれい好きで日頃からいつもお家はきれいだったので

 

売り家の看板を出した途端にすぐに売れてしまった。

 

ダウンタウンには車で30分位でいけるし公園はたくさんあり

 

特に子供を育てるにはすばらしい環境だ。

 

幸い気に入ったコンドミニアムもみつかった。

 

コンドミニアムは部屋が少なく狭くなったが  プール、ジム、

 

パソコンルーム、プレイルームなど設備が整っているのでありがたい。

 

家で運動も出来るしセラピーも会議室でできるのでとても便利だ。

 

特にプールと会議室ががあるのは有難い。

 

公共のプールでは、更衣室は家族用を使い素早く着かえをする。

 

常にマミーが目を離さずにいるが、時にはいじわるな子供が言葉のない

 

マックスに意地悪しにそばに近寄ってくる。

 

そんな時はマックスの顔は紅潮し態度がおかしくなるからすぐわかる。

 

今まではマックス、メイソンには日々ほとんど社会生活を学ぶ場がなかった。

 

アメリカでは学校から帰ってくると家の中や家の庭で遊ぶのかほとんど

 

外で遊んでいる子供を見かけない。

 

時々、マミーと「よその子供たちはどこにいるんだろうね?」・・と。

 

外出は車でガレージから出るのでほとんど近所の人との接触はないまま成長した。

 

これからは共同住宅なので他の居住者との交流もでてくる。

 

エントランスであったりエレベーターであったりあジムだったり・・・

 

アメリカでは犬の散歩でも歩いていても他人とすれ違う時は

 

「Hi!」と挨拶するか笑顔を交わす。

 

マックスも高校生メイソンも中学生になり社会生活を学ぶには丁度良い

 

環境だ (ちゃんと出来るかな~)

 

またいろいろなことが起こると思うが日常生活でひとつひとつ学び慣れて

 

日々楽しい生活を送ってほしいと心から願う。

 

現在マックス15歳メイソンは13歳。

 

マックス2歳半メイソン1歳半で自閉症と診断されて以来マミーとダディは

 

全力で自閉症と闘い二人を守ってきた。

 

そして溢れるほどの愛を二人に注いできた。

 

「こんな幸せな子供たちはいないのではないかしら・・」

 

と私は時々思ってしまう。

 

これからも二人が幸せに生きられるように皆んなで全力でサポートするから

 

マックス、メイソン、少しでも自立に近づけるように頑張ってね!

 

エンジェルさん 二人を見守って下さいね!」

 

 

     「We LOVE MAX & MASON」

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 引っ越してから間もなく私は転んでひざのお皿を割るという大けがをしてしまって

マミーダディとマックスメイソンにすっかりお世話になってしまいました。

お陰様で9月末やっと歩行できるようになり日本に帰国しました。

   

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 杖をついておどけるメイソン         怪我も大分よくなり帰国する日
                

                        

.>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>

マックス15歳メイソン13歳までの成長期を記してきましたが

「MaxとMasonの成長記」はこれで終わりにしてこの後の記録は

「Max&Masonの青春記」につなげたいと思います。

よろしくお願いします。

お読みいただきありがとうございました。

 

ameblo.jp

 

 

 

 

 

 

 

 

 

69.「Where is your husband Nao?」

ある日メイソンがつかつかと私の前に立ちいきなり私に質問をしてきた。 

 

「Naoのハズバンドはどこにいるの?」

と突然 聞かれた私Naoは

 

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ハロウィーンのメイソン

かなり焦ってしまってもぐもぐ。。。。。

 

夏になるとひとりで日本からやってくるNaoのハズバンドは

 

「どうしたんだろう?どこにいるんだろう?」と疑問に思ったらしい。

 

マミーが「Naoのハズバンドはメイソンのグランパよ」

 

と言うとメイソンは一瞬 頭を両手で抱え考え

 

「なんだ!そういうことか。。。」と納得顔で立ち去って行った。

 

しかし翌日 外出から戻るとツカツカと私の前に来て 今度は

 

「How many years your marriage life?

結婚生活は何年?」

 

といきなり聞かれた。

 

私はおどおど。。。「I`m sorry,  15 年です・・・」

 

なぜかメイソンに謝るグランマの私。

 

去年の夏は自分から「I’m hungry」と言えなかったメイソンから

 

「Naoの夫はどこにいる?とか「結婚生活は何年してたか?」

 

なんて聞かれるとは思わなった私は驚いたり喜んだり。。。

 

今年の6月にダディの両親の結婚50周年パーティに

 

マックスとメイソンも参加したので、

 

ふと[Naoのハズバンドはどうなっているんだろう」と思ったのだろう。

 

それを自分から質問してくるなんてマミーも私もうれしい驚きであった。

68.メイソンは中学生

9月からメイソンは中学生になり3年生のマックスと一緒に通いはじめた。

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山に囲まれた中学校で環境は素晴らしくセキュリティもしっかりしている。


何より特別学級のジョー先生が素晴らしくマミー、ダディは

 

絶大の信頼を寄せていて安心して学校にお任せしている。

 

勿論ジョー先生からヘルプの連絡があった時は全力で協力する。


ジョー先生は

 

 「いつでも自由に授業の見学に来て下さい」

 

というスタンスでありこれはマミーにとっては有難く重要でる。

なぜかというと今まで通っていた小学校では、親はもちろんのこと

セラピストさんが進捗状況を知りたいので授業をみせてほしいといっても

いつでも答えは「No」でした。

 

フェイスブックに毎日子供達の様子をアップしてくれる。


先生のフェイスブックを見るとクラスの様子が良くわかり

 

マミー、ダディにとってみるのが楽しみだ。


ジョー先生はハンサムな若い黒人の男の先生だがマックスは

 

ダウンタウンを歩いていて黒人とすれ違う度にニコニコして手を振る。

 

時には不審な顔をされることもある。

 

ジョー先生が大好きで黒人の人は皆ジョー先生のようにみえるらしい。


スクールバスで40分以上かかって学校に行くのでマックスのガンガンを

 

マミーはとても心配していた。

 

しかも朝早く6時30分に迎えに来ることになっていたのだ。


ところが新学期の前日にスクールバスの事務所から連絡があり

 

「明日は6時半から7時に変更します」理由はバスが満員になったので

 

もう一台出すことになりそれにマックスとメイソンが乗り

 

あとひとりピックアップして学校に向かうとのこと。

 

ということはバスには三人だけだ。

 

バスの中がうるさかったり中には大きい声でマックスを挑発したりする子もいるので

 

三人だけならこんなに有難いことはない。

 

やっぱり、「この子達にはエンジェルが付いている!」

 

マックスが小学校に入学する頃、家の近所にいじめっ子が数人いて

 

意地悪をされたことがあり同じ学校に通うのでマミーはとても心配していた。

 

ところが奇跡が起きた。

 

小学校は車で5分の所にあるが、学期の途中であるにもかかわらず、

 

我が家と同じ通りに住むいじめっ子たちが皆、車で15分かかる隣の

 

学区の小学校に転校になったのだ。

 

勿論 いじめとは無関係でしかも 同じ通りでも我が家に近い方の通りの生徒だけが

 

転校になった。こんなことってあるのだろうか?


やっぱり エンジェルがマックスとメイソンを守ってくれている。

 

マミーは幸先良いスタートにホットひと息する

 

 

 エンジェルさん これからもよろしく!」

 

 

 

 




67.「えええ~ マックスがチキンを食べたぁ~」奇跡の夏!

奇跡の夏の出来事

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 ダディとマックスがダウンタウンのレストランから帰って来た。

 

マックスはダディと同じように紺のブレザーを着てピシッと決めている。

 

「マックスはファンシーなレストランでとてもジェントルマンに振る舞ってチキンを食べたよ」

と興奮気味にダディは話す。

 

マックスは初めてファンシーレストランに行ったのだ。

 

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マックスの夢のような夕食                ダディとダウンタウン

ヒレカツ、フレンチフライ、セロリ、漢方薬   

 

なぜこんなに興奮しているかというと

 

マックスは14歳の夏までMacのフレンチフライとベーグルとフルーツしか

食べなかったのだ。他のものは一切食べなかった。

 

それが今年の7月14歳の夏に突然に

突然 家で揚げたポテトフライを食べ始めた。

 

MaCと同じフレンチフライを家で作り

マックスのいない時にMacの赤い入れ物にいれて出しても絶対に

手をつけなかった。

 

14歳の夏の奇跡の出来事だ。

 

10年以上MaCのフレンチフライを毎日毎日買い続けたマミーは

 

「もう MaCには一生行きたくない!」

 

もうMaCに行かなくてもイイんだ! バンザ〜イ!

 

それから2日後、チキンを焼きマックスのお皿にさりげなくひとつ乗せると

 

ぱくっと食べた。

 

「えっ うそ! マックスがチキンを食べた!!」

 

皆んなビックリしたが目と目で合図、平静を装う。                            

 

チキンを3つ4つとお皿にいれてあげるとどんどん食べる。

いくつ食べただろう。

 

たくさん食べたが「モア チキン」ともっと催促。

 

その日から2日後、今度はヒレカツをトライしたがこれも

 

ヒレカツも食べたぁ~!!!「」

 

ドンドンたくさん食べた。

 

そしてパンはベーグルだけだったのが普通の食パンもフランスパン

 

食べるようになった。

 

生のニンジンとセロリは今年から食べられるようになっていたのでバランス良い食生活にいきなり変わった。

 

信じられないうれしい突然の変化! 

 

 奇跡が起きた

 

セロリのような香りの強い野菜を食べられるのは多分漢方を飲み続け

 

香りには慣れているからだと思うがチキンも豚ヒレもパンも…

 

ほんとに奇跡が起きた~!

 

昨夜は家族全員が同じテーブルにつき出来立てのヒレカツを皆んなで食べた。

 

家族全員が同じ食卓で同じおかずを食べられるなんて!!!

 

夢のような話だ!

 

普通の家庭なら当たり前の光景だが我が家にとっては奇跡なのだ。

 

ダディもマミーも嬉しい笑顔で家族全員でパクパク食べた。

 

ダディはマミーの日本のグランマが作ってくれたヒレカツ

 

ダディの人生で一番美味しい食べ物と言っていたが、

 

きっと昨夜のヒレカツはもっと美味しかったにちがいない。

 

そのマミーのグランマも昨年11月に99歳で亡くなったがきっと天国で

 

「良かった!良かった!」と手をたたいて喜んでくれていると思う。

 

マックスはフレンチフライ以外に暖かい食べ物は口にした事がなかったし

 

フォークとナイフを使う食べ物を食べたことがなかったのに今、

 

隣でフォークでお肉を食べている!!         「ワァ〜オ!!」

 

我が家にとってはつい最近まであり得ないことで

 

マミーの夢だった「同じ食卓で同じおかず」の夢が遂に実現した!

 

大騒ぎしてごめんなさい・・・でも我が家では奇跡なのです!

 

なんて素敵なことでしょう!

 

こんなに幸せな事はない。

 

メイソンはまだ野菜は一切食べられないがお肉は大好きで

 

特にビーフステーキがお気に入り。

 

パスタ、ピザ、ラーメンも大好きだ。

 

そのうちに突然 野菜モリモリ食べはじめることを期待しよう。

 

今年の夏はメイソンは新しいことに三つもチャレンジした。

 

一つ目は日本語だ。

 

ひらがな、カタカナは読みだけでなく書き方もすぐ覚えてしまう。

 

しかもきれいに書ける。

 

漢字にも興味を持っている。

 

簡単な「山、川、石」という漢字だけ教えたが、いきなり

 

「大、中、小、品、方、文」という漢字を書きだしたのにはビックリ。

 

どうも日本の100円ショップで見たらしい・・。

 

見てもそれを覚えていて書けるのがすごい!

 

街の看板を見るとあれは

 

「Japanese? or Chinese ? Vietnamese?」と聞いてくる。

 

言葉に興味深々だ。

 

二つ目はゴルフだ

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庭で練習しただけだが結構上手に打てるようになってきた。

 

シアトルはゴルフ場は近くにいくつかあり安くプレー出来るので

 

日本に住むグランマはうらやましいばかり・・・

 

三つ目はピアノいくつか。

 

先生に教えていただいているが、あまり乗り気ではなく

 

続けられるかどうかわからないが、ピアノを弾く楽しみを持ってほしいと願っている。

 

夢はいつかマックスとメイソンの連弾が聴けたら最高!

 

でも一番は子供たちの健康と幸せだ。

 

マックスがお肉やパンを食べられるようになりこの夏は

 

皆んなでダウンタウンのレストランに初めて行き

 

食事をして楽しい幸せな時間を過ごした。

 

マックスもお肉が食べられるようになってからすごく嬉しそうな

 

そして穏やかな顔になったような気がする。

 

ダディーもマミーも皆とても平和な気持ちになりマミーにも少し

 

心穏やかな笑顔が戻り、私はそれが いちばんうれしい・・・・

 

はじめて一家全員で近くの湖にカヤックを乗りにいった。

 

キャンプの集合場所にある湖だ。

 

マックスも穏やかな日々が続いているしマミーもやっと湖で遊ぶ気持ちに

 

なれたのだと思う。


なんと素晴らしい夏でしょう!

 

2016年は忘れられない夏になった・・・。

 

 





 

 




 

66. 恐怖の思春期

 

マックスも13歳を過ぎる頃から身体が少しずつ大人に変化してくる。

 

ダディはマックスとメイソンに「男の子の身体の変化」

 

「女の子と男の子の違い」を絵を見せて説明する。

 

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心の変化もマックスが理解できるように分かりやすく説明する。

 

「女の子のそばにいるとちょっと変な気持ちになることもあるかもしれない・・

 

でもそれは普通のことなんだよ。

 

マックスがちょっとずつ大人になっていくということなんだよ。

 

でもルールがあるんだよ。変な気持ちになっても女の子にハグしたり

 

キスしたりしたら絶対だめだよ。ハグとかキスはファミリーだけだよ

 

と一生懸命説明する・・・(わかったかなぁ・・・むずかしいね・・)

 

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ダディもマミーも一番恐れるのは、マックスがそんなに良く知らない女の子に家族と同じようにハグをしようとすることだ。

 

マックスにとっては挨拶のようなことでも突然親しくもない大人のような男の子に

 

ハグをされたら女の子は悲鳴あげる。

 

女の子がマックスの側で悲鳴をあげたらマックスは言葉で説明出来ない分

 

驚いてパニックになるのは目に見えている。

 

マックスは14歳になった今年の夏はぐんと身長が伸びて178cmもある。

 

ダディが「マックスが二階から降りて来たら背がまた伸びていた」

 

とか冗談を言うくらい日増しに成長している。

 

こんな大きな男の子がパニックを起こしたら飛んできた警察に

 

すぐにとり押さえられてしまう。

 

押さえられたらマックスは話すことも出来ないし訳わからずわめき

 

がむしゃらに相手につかみかかろうとするだろう。

 

そしたら警官はどうするだろう。考えただけでも恐ろしい。

 

アメリカでも実際に事件が起こり警察官に射殺された少年が実は自閉症だったという話はたまに聞く。

 

思春期はいろいろなことが起こると思うのでどういう風に

 

マックスに理解させるかが非常に難しくかつ重大だ。

 

メイソンは幸い普通の子供ととそんなに変わらず話せば

 

すぐに理解するのであまり心配していないが、

 

しかし小さい頃から女の子の好みはハッキ リしていた。

 

スマートで髪の長いかわいいチアガールタイプが好きで公園でも

 

タイプの女の子がいるとチラチラ見てすぐに隣のブランコに乗ったりする。

 

夏のキャンプのスタッフの中にタイプのかわいいお姉さんがいると

 

すぐに名前を呼んで手をつないでいる。

 

女の子の好みがハッキリしているし

積極的なのでメイソンも心配だ・

 

ダディもマミーも子供が大きくなるにつれてますます気が休まらない・・・

 

 

65.「マックス お部屋もう壊さないでね!」

ダディと休みの日は近所をハイキング

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マックスのパニックがひどくなりマックスの部屋はボコボコに

 

穴だらけ・・・

 

マックスに漢方薬を飲ませ運動をさせて

 

出来るだけベストな状態に保っていた。

 

しかし壁には穴が空きドアは壊れた。

 

しかし有難い事に学校からの呼び出しが全くなかったので

 

12歳13歳の本当に大変な時期もマミーとダディは

 

なんとか乗り越えることが出来たと思っている。     

 

マックスの中学の担任ジョー先生に感謝だ

 

13歳半になった2016年に入ると壁に穴を空けたりドアを壊す様な

 

ひどいパニックはほとんど無くなった。

 

年末に気分を一新させようとマックスの部屋の壁を完全に修理し

 

ドアは新しいドアに取り替えた。

 

ベットも真っ白、ベットカバーも真っ白、カーテンは白に紺のストライプ

 

とても爽やかな部屋に模様替えした。

 

部屋に入った途端にマックスは、「わぁ~!」という顔をして

 

うれしそうに笑っていた。

 

マミーは

 

「壁もドアも新しくなったんだから もうガンガンしないでね!」

 

とマックスに話して聞かせた。

 

もしかしたらマックスも

 

「マミーがこんなに全部新しくしてくれたんだから もうガンガンは止めよう!」

 

と固く心に誓ったのかもしれない。

 

男の子の11歳は身体的に大人の身体に変わり始める頃である。

 

ちょうどマックスの自虐行為も大人の身体に変わり始めるころから始まった。

 

そして12歳13歳14歳に近づくにつれ身体はドンドン大人の身体になっていく。

 

もしかして身体の成長と心の成長のバランスが取れず身体の中で

 

何かが突然に爆発するのかもしれない。

 

12歳13歳の昨年まではとにかく暇な時間を作らないように

 

3時に学校から帰って来ると週に3回は2人とも家庭教師と勉強

 

(ABAのセラピストだが学校の勉強の補習)し、週末はマックスは

 

ダディとYMCAのズンバというダンスクラスとジムに通い

 

極力ストレスを発散させる様に努めた。

 

64.2013年 一家ではじめて日本に行く

マックスが11歳の時にマックスとメイソンの日本のグランパ

(つまり私の元夫)が亡くなり

 

マックスとメイソンそしてダディとマミーの一家四人揃って初めて日本へ。

 

突然の変化や新しい環境に順応するのが難しいマックスとメイソンを連れて

 

特にマックスのガンガンがいつ始まるかわからない状況を考えると

 

厳しいものがあったがやはり葬儀にはマックス、メイソンも参列させたいという

 

マミーの強い思いが実現した。

 

もちろんダディの絵と写真で家を出てから飛行機に乗るまで、

 

そして飛行機の中での注意事項など旅行の行程の事前説明は欠かせない。

 

そうすることにより子供達は自分達にこれから何が起きるのか

 

事前に理解して心の準備ができ新しい環境に安心して対応できるのだ。

 

シアトルの飛行場から飛行機の中そして日本の飛行場と

 

難関をなんとか無事通過した。

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家からエアポートまで飛行機に乗るまで飛行機の中の注意事項すべて絵や写真で説明

 

 

ガンガンが始まらないか心配したがなんとかグランパの葬儀で

 

マックス、メイソンもお線香をあげることができた。

 

マックスは日本のグランパには1歳の夏に日本で会うことができたが

 

残念ながらメイソンは会う機会がなかった。

 

というかマックスが2歳半の時に自閉症と診断されてからは

 

生活のすべてを自閉症との戦いに費やしてきたので

 

日本に行くなんてことはか全く考えられなかった。

 

日本滞在中、マックスは2回もダディと東京ディズニーランドに行き

 

メイソンは東京タワーに2日も出かけ合計3回も東京タワーに昇った

 

二人共日本滞在を思いっきり楽しんで帰国した。

 

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63.2013年 初めてお友達の家にお呼ばれする

キャンプで一緒だったアレックスくんという見た所 普通の子供と変らない男の子から

 

家に招待されメイソンにとって初めての’お友達の家’の訪問となった。

 

アレックスくんもレゴが大好きでたくさん飾ってあったが、

 

その中に壊れてどうしても直せないというレゴがあった。

 

それを見たメイソンは手にとりすぐにその壊れた箇所を直してしまい

 

アレックスくんとご両親に感心されたらしい。

アレックスくんがうちに遊びに来た時は肩を組んで飛び跳ねて

 

再会を喜び合っていた。

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友達が出来るとうれしいよね!

 

その光景をみている方もとてもハッピーな気分になったのは言うまでもない。

 

しかし残念ながら翌年はキャンプで会う事もなくそのままになってしまった。

 

メイソンは結構キャンプで「お友達になりたい」オファーをいただき人気がある。

 

ほとんど会話が成立しないのにオファーがあるのだ。

 

そんな時いつもマミーは

 

「あ〜メイソンがもう少し話せればな〜〜」

 

 

「そしたら友達がいっぱいできるのになぁ…」

 

 

(大丈夫!きっとお友達がいっぱいできるようになるよ!と私・・・)

62.アメリカのキャンプはすばらしい!!

マックスとメイソンは2ヶ月半の夏休みを「アウトドア キャンプ」で満喫した。

 

キャンプといっても日本で言うキャンプではなく親が車で毎日9時までに

 

集合場所に送り3時に迎えに行く。

 

そこには年齢は7歳から17歳位まで男女15〜16人

 

何らかの障害のある子供達が参加している。

 

スタッフは6〜7人若い高校生や大学生が付いてくれる。

 

家から車で15分位のところにある湖に面した大きな州立公園が

 

夏のキャンプの集合場所になる。

 

9時にはサークルタイムがはじまる。

 

その日のスケジュールと注意事項などの説明後に

 

バス2台でその日の目的地に向かう。

 

1ヶ月のスケジュールがくるが、そのスケジュールがすばらしく充実している。

 

湖での水泳、カヤックセーリング、ハイキング、ロッククライミング

 

自転車乗り方教室など内容がとても充実している。

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とてもダディとマミーが連れて行けない所に毎日連れて行ってくれる。

 

もちろん美術館や科学館、動物園にも行く。

 

 

夏休みをの最後の週には、

 

リッチな方が子供たちの為に立派なクルーザーを提供してくださり

 

毎年子供達は楽しんでいる。

 

マックスはキャンプ中に何回かパニックを起こしガンガンやってしまい、

 

ガンガンやると翌日は謹慎させられ参加出来ない。

 

何回か金曜日にガンガンやってしまいマックスは金曜日は休息日にした

 

そんなマックスをいつも見ているメイソンは自分が何かしなくてはと思っているのか

 

弱い子のお世話を一生懸命頑張っているらしく スタッフの方から

 

「助かってます」とお礼を言われる。

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アメリカには障害者の為の夏冬休みのキャンプが充実していてすばらしい。

 

もちろん普通の子供はもっといろいろなキャンプがあると思うが障害者の為のキャンプ

 

も充実していてマミーもダディもとても助かっている。

 


もちろん子供達も充分に楽しんでいる。

 

ただこのアウトドアキャンプは参加料が高く二人参加させると

 

結構な金額になってしまうのが悩ましいところだ。

 

 

金曜日はマックスはアウトドアキャンプは参加出来なくなってしまったので

 

ジェームスキャンプに参加する。

 

(参加できなくてもマックスに原因があるので残念ながら返金はしてもらえない)

 

ジェームスさんは有難いことにどこにも参加できないような重度な自閉症の子供たちを

 

毎日預かってくれる。予定表もなくどこに行っているかもよくわからないが

 

公園に行ったり映画を見たり時には水泳に連れて行ってくれるらしい。

 

でも親としては手のかかる子供を2ヶ月半の夏休み9時から3時まで

 

預ってくれるだけで、どれだけ有難いか…文句など絶対に言えない。

 

ジェームスさんはどんなに手のかかる子供も絶対に「NO」と言わず引受てくれる。

 

親にとっての最後の砦 ジェームスさんはすばらしい!!

 

アメリカは障害者の子供を持つ親にとってほんとに有難く暮らしやすい国だ。

 



         




 

 

 

 

61.マックスの感情変化と対処法

 


 マックスは突然に額をガンガン打ち付けたりしてパニックを起こす。

 

突然といってもやはり前兆がありその前兆を知ることがパニックを

 

少しでも抑えるきっかけになり大切なことだ。

 

キャンプや学校に「マックスの感情の変化と対処法」を作り

 

学校やキャンプにお願いしている。

 

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マックスの状況をHappy から激怒までの段階で説明

 

◎ちょっと機嫌が悪い時  

       理 由  お腹が空いている。のどが渇いている。音がうるさい。

            軽く自分の額をたたく。

       対処法  水や何か食べ物を渡す。

           「Max ハッピースマイル」促す

◎怒っている時  

       状態  額を自分の膝で強く打ち始める           

             壁に額をガンガン打ち付ける。

       対処法  他の子供から離す。危ないものの無いところに誘導

            ガラスなど。

            額を打っていても止めようとしないでください。

            「マックス落ち着いて!深呼吸して」

◎激怒しているとき 

        状態  表情はとても厳しく怖い顔、

            額を血が出ても構わず思いっきりがんがんする。

       対処法 長くても10分位で収まるので止めようとしないで

           落ち着くまでさせておいてください