24.2008年 メイソンのひとり芝居

2008年

ピーナッツアレルギーの心配をしながらも、プリスクールに行き始めると

メイソンは、色々な事をどんどん吸収し始める。

フロアータイムも　みんなと一緒に輪になって先生の話を聴いている。

発話も促すと何でもリピート出来る様になってきた。

マックスの場合は、何回も促さないと中々答えないが、

メイソンはオウム返しではあるがすぐに答える様になる。

セラピストも驚く成長ぶりである。

どうもメイソンは勉強が大好きな様でセラピーで教えると

すぐに覚えてしまうらしい。

３歳前にはアルファベットを憶えてしまい４歳になると発音から

単語を読み始めボードに書いて遊んでいる。

私はひとつの怪獣の名前さえも覚えられないがメイソンは、

１０種類以上の怪獣の名前をみな覚えている。

１月から１２月まで書けるし曜日もわかる。

宇宙の惑星も正確に答えられる。

（はじめてのLEGO　Jun 叔父からのプレゼント）

情けない事に私の英語力では４歳のメイソンにすでに負けている。

数字もかなりわかり足し算もやっている。

現代の定型発達の４歳児がどの様かよくわからないが・・・

これ位普通なのかもしれないが・・・

私の子供達（メイソンのマミー）と比べると比較にならない位、

良く出来ると感心してしまう。

しかしアカデミックな進歩は素晴らしいが、

マックス７歳メイソン４歳二人共自らの発話は、

殆どなないのが現状である。

メイソンは食べたい物はチョコレート“I want chocolate”

行きたい所の“トイ　ストアー”などは "I want to go Toy Store"

とセンテンスで答えるが、限られたセンテンスだけだ。

メイソンが大きい声で歌っている時に私も一緒に歌うと

必ず   “Stop please”　と言われてしまう。　”なぜ？”

どうも音が外れているらしい・・・

” Sit down Mommy”　” Stand up Nao”

など今の所すぐに出る言葉はこの程度である。

しかし不思議な事に、長い会話の一人芝居は得意である。

これも自閉症のひとつの症状である言葉のステイミングである。

ある日のプリスクールでの場面で先生が生徒に呼びかけ、

歌を歌うシーンで先生役　生徒役をひとりで　歌っている。

先生の話し方、声のトーンまでしっかり真似をしている。

それを聞いていると学校の先生と生徒の　やり取りが良くわかる。

そうかと思うとYouTubでラップを全て覚えて

「ヘイ　ボブ！」

などと言いながら振り付きで話している。

日本の「おかあさんといっしょ」の歌も　喋りもすっかり覚えて

大きな声で上手に歌い話す。

いきなり「まいど〜」

などと大阪弁が出してビックリする。

勉強やビデオを見ている以外は、一日中セリフや歌を歌っており

うるさくて頭が痛くなる時がある。

１日に何度となく「Mason quiet please」とお願いする

「Quiet」と自分で言いながら一時は静かになるが再びセリフが始まる。

セリフだけでなくその時の擬音なども正確に入るのでやかましい。

音に繊細なマックスは、時々頭に来てメイソンにポカンと手を出して、

喧嘩になる事もしばしばである。

それにしても　すぐに何でも覚えて、あんなにしっかりセリフを話すのに

“マミー　お腹すいたよ”などのコミュニケーションができないなんて

本当にミステリアスだ。

マミーと言う呼びかけも殆どしない。

マックスが４歳半の時に、いきなり「マミー」と小さい声で呼びかけられ

マミーは、自分の耳を疑いながらも「イエース　なあーに」と

メロメロになって答えたらしい。

念願の“マミー”は聞けたけどその後、子供達から呼びかけられた事は、

マックス、メイソン合わせて何回あったかしら….と言う寂しい現実である。

言葉でのコミュニケーションが出来なくてもせめて食べ物で

子供とコミュニケーションが取れればマミーとしては、嬉しいと思うが

それも今のところ叶えられない。

マミーのつぶやき　

“普通のお母さんが持つ子供への悩みは　贅沢だなぁ～

・・勉強ができないとか・・・